今では食事のさいの飲料としてよく水が選ばれる

しかし中世には、衛生上の懸念や医師の助言のほかその低い位置づけにより水はあまり好まれず、よく選ばれたのはアルコール飲料だった。アルコール飲料は栄養価が高く水より消化の助けになるとみられており、アルコール含有による腐敗しにくさも好都合だった。ワインはブドウが耕作されたフランスのほぼ全域と地中海西岸地方で日々消費されていた。北部ではまだ購買力があるブルジョワジーと貴族が好む飲料にとどまり、農民や労働者には手が届かなかった。大陸北部で一般的な飲料はビールやエールだった。この飲料は(ホップの導入前にはことに)保存が困難で、つくりたてが飲まれた。これは現代の同等品より不透明でアルコール含有量が少なかったらしい。乳は普通バターミルクやホエーとして飲用にし、貧しいものや病人以外の成人は飲まず、幼児や高齢者にとり置かれた。劣化を防ぐ技術がなかったために新鮮な乳は他の乳製品ほど普及しなかった。果実と液果の果汁はワイン同様に古代ローマ以来知られており、中世でも消費されていた。
update:2009年09月06日